prologue
OIL PAINT
それは仕方のない事だったんだと思う 今は
死んでしまった世界を 可哀想だとは思わない
愛に殉じて 死に行く兵士たちを 止める言葉さえもない
ここには私の命がある 古い庵の 僧侶みたい
愛してるって 声が聞こえる？ 温もりを求める夜も
命を抱きしめるのに 大きな手はいらない
時にはこの小さな手で 自分自身の命を抱きしめる
古い夢 大きな時計？ 違う 写真 欲望の匂い
矛盾が禁断で あなたは王様で 私があなたの奴隷で‥
空腹に倒れそうな たくさんの名前の無い人々と
その人達を乗せていく 大きな車輪の付いた鉄の箱
叫び声と 子供の泣き声 威嚇する男達と 女の匂い
大きな世界 愛が届かない それがあなたの夢 いつも
武器商人が笑う 彼は犬を飼っているから
犬の獰猛な牙 涎は泡を吹いている それも夢のかけら
物語を進めるには あなたには欲望が多すぎる
あなたは武器商人であり 空腹の名の無い人だから
あなたは王様で 私を失い続け
いつかあの処刑台で その夢を成就させる
それは仕方のない事だったんだと思う 今は
死んでしまった世界を 可哀想だとは思わない
愛に殉じて死に行く兵士たちを
止める言葉さえも無い 今は