epilogue
KOOL
季節は晩夏 生暖かい龍の腹の中で私は考えた
心の喜びと身体の美しさ 二者択一なら
迷わず身体の美しさを選ぶだろうと
全てが 過ぎ去った幻なら 笑って手を放し
あの彼方の声に心を開き 祈りを信じようと
そして身体に残った全ての波を 愛と呼び心を尽くそうと
まぐわいをもたずして愛の名を語るなかれと
飯を食わさぬならその言葉を叫ぶなかれと
繰り返し問い詰められ 憶えておこう
偉くなったモノよ 何だか知らぬが
季節は晩夏 生暖かい龍の腹の中で私は考えた
私はただ女でいたい 皆多分同じなんだろう
私は 時を切って進む
立ちはだかるを病と呼ぶなら
私も只病でよかろう
また世界が変わるのだろう されど私は死せず